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バックパック選びの完全ガイド|容量・背面長・機能から理解する最適な選択
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バックパック選びの完全ガイド|容量・背面長・機能から理解する最適な選択

公開: 2026年1月21日

約15分
バックパック ギア選び 初心者 日帰り登山
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結論 (The Verdict)

"初心者が迷う「最初の一つ」の選び方。28L前後の汎用性、ロールトップの拡張性、背面長フィッティングまで、長く使えるバックパック選びを徹底解説。"

雪稜を背負う登山者とプレミアムバックパック、golden hour lighting

バックパック選びは、登山ギアの中で最も難しい選択の一つだ。容量、背面長、機能、重量—比較要素が多く、「最初にどれを買うべきか?」という問いに明確な答えを見つけるのは容易ではない。

しかし、適切なバックパックは登山の快適性を劇的に向上させる。荷重分散が最適化されれば疲労が軽減され、アクセス性が高ければ行動中のストレスが減り、拡張性があれば用途の幅が広がる。本記事では、容量と用途の関係、背面長フィッティングの重要性、そして具体的なモデル比較を通じて、長く使える最初の一つを選ぶための指針を提供する。

容量と用途の関係|日帰りから山小屋泊まで

バックパック選びの第一歩は、用途に応じた容量の理解だ。容量が大きすぎれば無駄な荷物を詰め込んでしまい、小さすぎれば必要な装備が入らない。以下は一般的な目安だが、個人の装備量やパッキング技術によって変動する。

容量別の用途目安

  • 15〜25L: 日帰り登山(軽量装備、夏季限定)

    • 防寒着、レインウェア、水分、行動食が中心
    • 冬季や長時間行動には不足する可能性
  • 25〜35L: 日帰り〜山小屋1泊(最も汎用性が高い)

    • 日帰り装備+着替え、寝袋(山小屋泊)が収まる
    • ロールトップ式なら容量調整でさらに柔軟性が増す
    • 初心者の「最初の一つ」として最適
  • 40〜50L: テント泊1〜2泊

    • テント、寝袋、マット、調理器具を含む
    • 冬季装備や食料増加で容量が不足する場合も
  • 60L以上: テント泊3泊以上、冬季縦走

    • 長期行動や厳冬期装備に対応
    • 重量増加と取り回しの悪化がトレードオフ

バックパック容量と用途の関係を示すインフォグラフィック

なぜ28L前後が「最初の一つ」として最適なのか

初心者が最初に選ぶべきは、**25〜35L(特に28〜30L前後)**のバックパックだ。その理由は以下の通り。

  1. 日帰りから山小屋泊まで対応できる汎用性

    • 日帰り登山では余裕を持って装備を収納でき、緊急装備(ツェルト、ファーストエイド)も携行可能
    • 山小屋泊では着替え、寝袋、防寒着を追加しても収まる
    • 用途が広がっても買い替え不要
  2. 取り回しの良さと軽量性のバランス

    • 40L以上は空荷でも重く、狭い山道で取り回しが悪い
    • 25L未満は装備増加に対応できず、季節や行動時間の制約が大きい
    • 28L前後は軽量性と収納力の最適点
  3. ロールトップ式なら容量調整が柔軟

    • 荷物が少ないときはコンパクトに圧縮
    • 荷物が多いときは拡張して対応
    • トップリッド式より自由度が高い
  4. スキルアップ後も長く使える

    • テント泊にステップアップしても、軽量化技術と組み合わせれば1〜2泊に対応可能
    • ファストパッキングやトレイルランニングにも転用できる

「次はテント泊用に40Lを買う」のではなく、「28Lで軽量化技術を磨く」方が、長期的なスキル向上につながる。

ロールトップ vs トップリッド|拡張性と使い勝手の比較

バックパックのクロージャーシステムには主にロールトップ式トップリッド式がある。それぞれの特性を理解することで、自分の使い方に合った選択が可能になる。

ロールトップ式の特徴

メリット:

  • 容量調整が柔軟: ロール回数で容量を5〜10L程度調整可能
  • 防水性が高い: 開口部を巻き込むことで雨天時の浸水リスクを軽減
  • 軽量: トップリッド不要で構造がシンプル
  • アクセス性: 大きく開くため荷物の出し入れがスムーズ

デメリット:

  • 小物収納が少ない: トップリッド式のようなポケットがない場合が多い
  • クイックアクセスが難しい: 行動中に頻繁に使うものは別ポケットに入れる必要

代表モデル:

  • Hyperlite Mountain Gear Aero 28
  • Arc’teryx Alpha FL 30
  • モンベル アルパインパック30

トップリッド式の特徴

メリット:

  • 小物収納が豊富: トップリッドにポケットがあり、行動食やヘッドランプなどすぐ取り出せる
  • 伝統的な安心感: 長年の実績があり、多くの登山者に馴染み深い
  • 取り外してサブバッグに: モデルによってはトップリッドをショルダーポーチとして使用可能

デメリット:

  • 容量調整の制約: ロールトップほど柔軟に拡張できない
  • 重量増: トップリッドとバックル機構で50〜150g程度重くなる

代表モデル:

  • Osprey Talon 33
  • Gregory Zulu 30

どちらを選ぶべきか?

用途・優先事項推奨タイプ
日帰り〜山小屋泊を1つで対応したいロールトップ
小物をすぐ取り出したいトップリッド
軽量性を重視ロールトップ
雨天時の防水性を重視ロールトップ
伝統的な使い勝手を好むトップリッド

ロールトップとトップリッドの構造比較

初心者にはロールトップ式を推奨する。容量調整の柔軟性が、用途の拡大や装備量の変化に対応しやすいからだ。

背面長とフィッティング|快適性を左右する最重要要素

どれだけ優れたバックパックでも、背面長が合わなければ快適性は得られない。背面長(トルソーレングス)とは、腰骨上部(腸骨稜)から首の付け根(第7頸椎)までの長さを指し、この寸法に合わせてバックパックを選ぶことで、荷重が腰と肩に適切に分散される。

背面長の測り方

  1. 腸骨稜を確認: 腰骨の最も高い部分に手を当てる
  2. 首の付け根を確認: 頭を前に倒したときに突き出る骨(第7頸椎)を触る
  3. 距離を測定: メジャーで2点間の距離を測る
    • 38〜43cm: S/Mサイズ(小柄な体型)
    • 43〜48cm: M/Lサイズ(標準的な体型)
    • 48〜53cm: L/XLサイズ(大柄な体型)

フィッティングの確認ポイント

正しくフィッティングされたバックパックは以下の特徴を持つ:

  • ヒップベルトが腸骨稜の上に乗る: 荷重の60〜80%を腰で支える
  • ショルダーストラップが肩にフィット: 隙間なく密着し、肩から滑り落ちない
  • ステルナムストラップが胸骨の上部に位置: 呼吸を妨げない高さ
  • 背面パッドが背中全体に接触: 荷重が均等に分散される

背面長の測り方と正しいフィッティングを示す図

安全に関する注意: 背面長が合わないバックパックは肩や腰への負担を増大させ、長時間行動で疲労や痛みを引き起こす。購入前に必ず実際に背負い、荷物を入れた状態でフィッティングを確認すること。

調整可能な背面システム

一部のモデルは背面長調整機構を備え、体型変化や複数人での共有に対応できる。

  • Osprey Talon 33: 連続調整式ハーネスで幅広い体型に対応
  • Gregory Zulu 30: 調整可能な背面システムで精密なフィッティング

ただし、調整機構は重量増(50〜100g)とコスト増を伴うため、自分専用で体型が安定している場合は固定式で十分だ。

機能比較|具体的なモデル紹介

ここでは、28〜33Lの代表的なモデルを比較する。すべて長く使える品質を持つプレミアムブランドから選定した。

比較表: 28〜33Lバックパック

モデル容量重量価格(税込)クロージャー背面長調整主な特徴
モンベル アルパインパック3030L1.47kg¥26,400ロールトップ3サイズ展開防水性、3Dフィットステー、トップリッド取り外し可
Hyperlite Mountain Gear Aero 2828L506g$349〜ロールトップ2サイズ展開超軽量、Dyneema素材、ベスト式ハーネス
Arc’teryx Alpha FL 3030L567gロールトップ固定式アルパインクライミング特化、Hadron素材、RECCO反射板
Osprey Talon 3333L1.26kg¥31,900トップリッド連続調整式AirScapeバックパネル、豊富なポケット、PFCフリーDWR
Gregory Zulu 3030L1.19〜1.42kgトップリッド調整可能快適な背負い心地、通気性、複数サイズ展開

モンベル アルパインパック30

モンベル アルパインパック30の詳細、サイドプロファイル

最適ユーザー: コストパフォーマンス重視、防水性を求める登山者

主な特徴:

  • ロールアップシステム+アクアバリアサック: 優れた防水性で雨天時も安心
  • 3Dフィット・ステー: アルミニウム製ステーが体の動きに追随し、快適なフィット感
  • スーパーフィット ショルダーハーネス: 荷重を肩・脇・背中に分散し、ブレを防止
  • 取り外し可能トップリッド: ショルダーポーチとして単独使用可能
  • 価格: ¥26,400(税込)

長所:

  • 国内ブランドで入手性が高く、サポートが充実
  • 防水性能が高く、日本の多雨環境に適している
  • 背面長3サイズ展開(49/53/57cm)で幅広い体型に対応

短所:

  • 重量1.47kgは他モデルより重い(超軽量志向には不向き)
  • デザインは機能優先で、ミニマリスト美学には欠ける

Hyperlite Mountain Gear Aero 28

最適ユーザー: 超軽量志向、ファストパッキング、トレイルランニング

主な特徴:

  • 重量506g(Mサイズ): 圧倒的な軽量性
  • Dyneema複合素材: 耐久性と軽量性を両立
  • ベスト式ハーネス: 水筒、行動食、スマートフォン用のポケットを統合
  • ロールトップ+底部ポケット: アクセス性と拡張性
  • 価格: $349〜$569.95(約¥58,000〜¥95,000)

長所:

  • 他を圧倒する軽量性で長時間行動の疲労を軽減
  • ベスト式ハーネスで行動中のアクセス性が極めて高い
  • ロールトップで容量調整が柔軟

短所:

  • 価格が高く、国内入手が困難(輸入が必要)
  • ヒップベルトが1インチウェビングで荷重分散が限定的
  • 超軽量ゆえに重量物(10kg以上)には不向き

Arc’teryx Alpha FL 30

Arc'teryx Alpha FL 30のHadron素材とクライミング特化機能

最適ユーザー: アルパインクライミング、スピード登山、技術的な山行

主な特徴:

  • 重量567g(20オンス): 超軽量ながら高耐久
  • Hadron AC² LCP素材: 315デニールの高耐水・耐摩耗性グリッドファブリック
  • RollTop™クロージャー: 直感的な開閉システム
  • クライミング特化機能: アイスアックスループ×2、クランポン圧縮システム、RECCO反射板
  • PFAS準拠: 環境配慮型素材

長所:

  • アルパインクライミングに最適化された機能配置
  • 軽量性と耐久性の高次元バランス
  • Arc’teryxの洗練されたデザインと品質

短所:

  • 価格非公開(プレミアム価格帯と推定)
  • 一般登山にはオーバースペック
  • ヒップベルトが4cm幅ウェビングで重量物に不向き

Osprey Talon 33

Osprey Talon 33のAirScapeバックパネルと通気性

最適ユーザー: 初心者〜中級者、快適性と汎用性重視

主な特徴:

  • 重量1.26kg: 軽量と機能のバランス
  • AirScapeバックパネル: インジェクション成形で通気性と快適性
  • 連続調整式ハーネス: 背面長調整で幅広い体型に対応
  • 豊富なポケット: トップリッド、フロントメッシュ、サイドメッシュ、ヒップベルトポケット
  • 価格: ¥31,900(税込)
  • リサイクル素材+PFCフリーDWR: 環境配慮

長所:

  • 快適な背負い心地で長時間行動に適している
  • ポケットが豊富で小物整理がしやすい
  • 背面長調整で体型変化や複数人共有に対応

短所:

  • ロールトップほど容量調整の柔軟性がない
  • トップリッド分の重量増

Gregory Zulu 30

最適ユーザー: 快適性最優先、通気性重視

主な特徴:

  • 重量1.19〜1.42kg(サイズにより変動)
  • 調整可能な背面システム: 精密なフィッティング
  • 優れた通気性: 背面パネルデザインで蒸れを軽減
  • トップリッド式: 伝統的な使い勝手

長所:

  • Gregory特有の快適な背負い心地
  • 通気性が高く、夏季の暑さに強い
  • 複数サイズ展開で体型に合わせやすい

短所:

  • 重量がやや重い
  • 容量調整の柔軟性はロールトップに劣る

最初の一つの選び方|推奨モデルと次のステップ

タイプ別推奨モデル

優先事項推奨モデル理由
コスパと汎用性モンベル アルパインパック30防水性、機能性、価格のバランスが最良
超軽量志向Hyperlite Mountain Gear Aero 28506gの圧倒的軽量性、ファストパッキング対応
クライミング特化Arc’teryx Alpha FL 30アルパイン機能、耐久性、洗練されたデザイン
快適性重視Osprey Talon 33通気性、豊富なポケット、背面長調整
通気性最優先Gregory Zulu 30優れた背負い心地と通気性

最初の一つを選ぶ際の3つのステップ

  1. 用途を明確にする

    • 主に日帰りか? 山小屋泊も視野に入れるか?
    • 年間何回登山するか?(頻度が高いほど投資価値が上がる)
  2. 背面長を測定し、試着する

    • 必ず実際に背負い、荷物を入れた状態で確認
    • ヒップベルトが腸骨稜に乗るか、ショルダーストラップが肩にフィットするかをチェック
  3. 優先事項を絞る

    • 軽量性 vs 快適性 vs コストパフォーマンス
    • ロールトップ vs トップリッド
    • 機能の多さ vs シンプルさ

Peak & Trailの推奨: 初心者にはモンベル アルパインパック30を第一候補とする。防水性、機能性、価格のバランスが優れ、日本の山岳環境に最適化されている。超軽量志向ならHyperlite Mountain Gear Aero 28、アルパイン志向ならArc’teryx Alpha FL 30を検討する価値がある。

次のステップ: スキルアップと装備展開

最初の28L前後のバックパックを手に入れたら、以下のステップで経験を積む:

  1. 日帰り登山で使い込む

    • パッキング技術を磨き、自分の装備量を把握
    • フィッティング調整を繰り返し、最適な設定を見つける
  2. 山小屋泊に挑戦

    • 容量の拡張性を活かし、寝袋と着替えを追加
    • ロールトップ式なら容量調整で対応可能
  3. 軽量化技術を学ぶ

    • 装備を見直し、不要なものを削減
    • 28Lでテント泊1〜2泊に対応できるスキルを目指す
  4. 用途に応じて2つ目を検討

    • テント泊が増えれば40〜50Lを追加
    • トレイルランニングに興味が出れば15〜20Lを追加
    • ただし、安易に大容量を買わず、まず軽量化技術で対応する

まとめ|長く使える一つを選ぶために

バックパック選びは、容量、背面長、機能、重量の総合的な判断が求められる。しかし、最初の一つは25〜35L(特に28〜30L前後)のロールトップ式を選ぶことで、日帰りから山小屋泊まで幅広く対応でき、用途の拡大にも柔軟に対応できる。

重要なのは、バックパックに合わせて装備を選ぶのではなく、自分の登山スタイルに合わせてバックパックを選ぶこと。そして、購入後は使い込むことで、パッキング技術とフィッティング調整を磨き、装備を自分の体の一部にする。

高品質なバックパックは10年以上使える投資だ。最初の選択を慎重に行い、長く付き合えるパートナーを見つけてほしい。

安全な登山を。

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